【2025年】日本最大級の陶器市「第94回 せともの祭」会場案内

【2025年】日本最大級の陶器市「第94回 せともの祭」会場案内

“せともの”が生まれた、愛知県瀬戸市の陶器市「せともの祭」。このお祭りは戦前の1932(昭和7)年から続く、数十万人の人出でにぎわう、日本最大級の陶器市です。今年は150組以上の窯元や陶芸家、陶磁器メーカーなどが参加しています。

そのはじまりは、瀬戸に磁器の生産をもたらした、磁祖・加藤民吉翁の遺徳をたたえる産業祭から。初日の朝、民吉さんを祀る「窯神神社」で神事を行い、祭が始まります。そこには、なんとご子孫の姿も。

今年は国際芸術祭「あいち」のスタートも同日開催ということで、瀬戸は大賑わいになりそうです。それでは、会場をご案内します!

会場は尾張瀬戸駅を出てすぐ

尾張瀬戸駅前に流れる、瀬戸川沿い約500m圏内がおおまかな会場です。
※道路が封鎖され、交通規制があるため、できるだけ電車でのご来場をおすすめします。
駐車場はこちらからご確認ください。

土曜は9時から18時、日曜は9時から17時半までですが、例年、やきもの好きのみなさんはフライング気味で登場されている印象です。

お祭りには、瀬戸の窯元さんをはじめ、全国から参加される窯元や陶芸家たちが出店されています。瀬戸焼の出店者が、どこに出店されているのかは地元民でも探し出すのは、かなり難易度が高くなっております……!

双寿園」のオリジナル食器。猫の柄の新作が登場予定とのことで、楽しみ。

マップ上の青いマークの瀬戸焼・窯元以外でも多く、お目当ての方をめざして、その周辺を楽しまれるのが、よいかと思います。

一度通ったら、引き返すのも大変ですので、ぜひこのマップを確認して出発してくださいませ。なお、毎年大人気の「S U I Y O」は出店されていません!

伝統的工芸品「瀬戸染付焼」が集まる「青の広場」

眞窯」。太いダミ筆で描かれています。

「青の広場」では、伝統的工芸品の「瀬戸染付焼」が販売されています。今年は実演や体験コーナー、職人の道具展示、伝統工芸士の作品展のほか、クイズに答えるだけで抽選に参加して、瀬戸染付焼が抽選であたるクイズも開催するとのこと。

個人的には、瀬戸染付焼のInstagramでお見かけした「宝山窯」が気になっており、訪れたいと思っています。瀬戸には、何年住んでも知らない窯元がふいに現れるので、そこが魅力です。

穴場で注目は「作家モノヒロバ」

マップでは左端に位置する「作家モノヒロバ」。
こちらは廉売市とはまったく雰囲気が異なる、瀬戸市の「ギャラリー太陽」さんが仕切っている若い作家さんたちが登場するエリアです。

高橋つぐみさんの作品。
FUJI POTTERY」芦川能晃さん。

陶芸家の村井大介さん&村井陽子さんご夫婦も登場で、お目当ての方はお早めに行かれることをおすすめします! ほかにも、多数の作家たちが登場していますので、ぜひ訪れてみてください。

せと銀座通り商店街からすぐの「Masukichi」でのんびり

「せともの祭」は、猛暑のなかの開催で、みなさん座れる場を求めて歩かれているので、よかったら「Masukichi」でのんびりひと休みしてくださいませ。

暑い時にぴったりな「和菓子処 三好屋老泉」の葛氷も限定発売しています! ドリンクをご注文いただければ、食事のお持ち込みOKですよ。

瀬戸焼のやきものを扱っているので、一気にまとめてみたい方もぜひ。
「せともの祭」に出ていない窯元さんも取り扱っています。

作品&写真:ガラス作家の田仲哲也 くん。

今年は「瀬戸新世紀工芸館」修了生のガラス作家・田仲哲也くんが出店してくれます!

なお、瀬戸はガラスの原料である珪砂が日本一採れるため、研修施設の「瀬戸新世紀工芸館」では、陶芸家だけではなく、ガラスの作家も集まっています。

「せとまちツクリテセンター」には、「瀬戸市新世紀工芸館」の研修生が登場!

過去の様子。立体アーティストの森正 響⼀さん。
過去の様子。ガラス作家の中村真那さん。

「せとまちツクリテセンター」には、現在、「瀬戸市新世紀工芸館」で活動する研修生たちが登場します。毎年、すてきな作家に出会えるので、今年はどんな方が活動されているのか、楽しみにしています!

なお、すぐ近くの「瀬戸市新世紀工芸館」でも修了生が出店されているので、そちらも要チェックです。

陶芸家の深田 涼さんの工房ギャラリー

陶芸家の深田 涼さんは、メイン会場からほど近い場所で、ご自身の工房に併設したギャラリー「ギャラリー器ばなし」で展示販売を行っています。「せともの祭」は基本的にモノ販売のみなのですが、すぐ横に工房があるので、とても楽しいと思います。

ギャラリー器ばなし
住所:愛知県瀬戸市東本町1-18
アクセス:尾張瀬戸駅から徒歩9分

年に一度の瀬戸本業窯」の蔵出し市

メイン会場からは2kmほど離れますが、“民藝”の思想を大切にものづくりをする「瀬戸本業窯」による「蔵出市」が、大人気です。

年間の生産の中から出た少しだけ訳ありの器たちが特別販売され、ファンが心待ちにしている企画です! 行列覚悟で、朝一で行くのがおすすめです。

瀬戸本業窯
住所:愛知県瀬戸市東洞町17
アクセス:尾張瀬戸駅から徒歩30分ほど。

 

せともの祭の会場は、近年、コンパクトになりつつありますが、出店者も多く、2日間あっても、全部は回りきれないほど。
みなさま、暑いなかなので、休憩をたっぷり取りつつ楽しんでくださいね。

ブログに戻る