
やきものの産地・瀬戸の名所が器の絵柄に。
北欧デザインを原点にした、まるでヴィンテージのような風合いのアイテムを生み出す窯元「かしわ窯」。こちらの「窯垣の小径シリーズ」のソーサーは、やきものの産地、愛知県瀬戸市の名所「窯垣の小径」をイメージをして、つくられています。

直径は13.2cm。 カップを置く底穴がないので、小皿としても使えます。
窯垣の小径シリーズのマグカップ(S)と合わせて。
「かしわ窯」オリジナルの箱付きなので、贈り物にも最適です。
瀬戸の名所「窯垣の小径」。
「窯垣」とは、かつて登り窯で使われていた窯道具を積み上げて、作られた石垣のようなものです。瀬戸ではかつて登り窯で大量にやきものを焼いていました。そのときに、よりたくさんやきものを詰めるために窯道具と言われる、台や柱、積んで倒れないようにするカバーが使われました。
窯道具は、登り窯の中で何度も使われるので、すこしずつ弱っていき、ヒビが入ったり、割れたりすると役目を終えます。けれども、やきものは1,300度で焼いても、燃えません。つまり、役目を終えたあとは、産業廃棄物になってしまうのです。そこで、当時の職人たちによって、これを有効活用しようと窯垣にしたのです。
職人たちの手によって、幾何学模様に積み上げられ、今では瀬戸にしか見られない貴重な風景となっています。時を重ね、さらに価値を増していく。
まさに、そんな“窯垣”のように価値を増していく器です。
[商品について]
商品名: 窯垣の小径シリーズ ソーサー(S)/ G45
素材:陶器
サイズ:高さ2.0cm×直径13.2cm
電子レンジ・食洗機: 使用可能
オーブン: 不可
製造元:かしわ窯
[返品・交換についての注意事項]
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[ツクリテ紹介]
原点は北欧デザイン。長く、愛されるものを手がける窯元「かしわ窯」
「かしわ窯」は、1965年に愛知県瀬戸市の洞地区に誕生しました。かつて、多くの職人たちが行き交っていた「窯垣の小径」の通り沿いに、静かに佇んでいます。
自然と調和した工房では、北欧デザインを原点とする、長く愛されるものづくりをされています。独特のノスタルジックな世界観を生み出すひみつをお届けします。
「かしわ窯」のはじまり
「かしわ窯」のはじまり。それは、愛知県岡崎市出身の初代・岩附壽之(いわつき・ひさゆき)さんが、陶芸作家をめざして、瀬戸へ移り住んだことから。
当時、瀬戸では海外向けの人形をつくる“セトノベルティ”がとても盛んで、壽之さんはメーカーに就職します。そこで、人形の原型をつくる“原型師”の基礎を学び、26歳のときに独立します。
その当時は、北欧デザインの黄金期であり、とりわけフィンランドのデザイナーであるカイ・フランクに大きく影響を受けたといいます。
ずっと作り続けられる、永続性のあるデザイン。
高級品ではなく、手が届くもの。
それらを実現しようと、原型から自身でつくり、型をつくり、型に泥漿(でいしょう)を流し込んでつくる「鋳込み」と呼ばれる技法で、小ロット生産、半量産でのものづくりをはじめます。
その後、名古屋の商社の目に留まり、アメリカ西海岸、北ヨーロッパを中心に輸出が急増し、有名企業とのOEMなども行うようになっていきました。
「釉薬が絵を描いてくれる」

「かしわ窯」では、瀬戸で採れる赤土を使っています。柔らかく、完成までゆっくりと歪んでいくように、壽之さんが独自に仕上げました。さらに、釉薬も独自で開発し、開発に約2年の歳月をかけて、焼きムラと焦げによってレリーフの柄が引き立つように作られています。

ある程度、量産する場合は、均一であることを求められることが多いですが、あえてムラが出るようにしています。同じ窯に入れても炎のあたり方によって、焼きムラ、色ムラ、 歪みが生まれ、それが一点もののような特別感を感じさせてくれます。
「土と釉薬の配合はかしわ窯の柱です。釉薬が窯の中で絵を描いてくれるんです」
と、現在、二代目を継ぐ岩附寿人(ひさと)さん。
このふしぎな釉薬に魅了され、私たちも商品が届くたび、箱を開けるたびにわくわくさせていただいています。それはお客さまも同様で、店頭で購入いただくときは、じーっと見比べながら、選んでいかれる方ばかりです。
暮らしのそばに、ずっとあるもの
二代目の寿人さんは、こうした初代が生み出した作品を作り続けながら、アンティークのような風合いの新作も発表されています。
街並みになじむ建築のように、居住空間に溶け込むものを。
経年変化を楽しみ、愛着を持ち続けられるものを。
そうした想いを共感する方に、本当におすすめの窯元です。